仮想化基盤のあれこれ

とあるIT企業でプリセールス所属だけどポストセールス(いわゆるデリバリー)を担当してます。VMware社製品が中心でしたがそれ以外にも手を広げ始めました。まぁクラウド時代なのでAWSとかAzureとかですね。

改めてVirtualSAN (vSAN)のお勉強など

こんにちは、Yos235です。

 

vSANの制限事項って色々とありますよね。

沢山あるというよりも、サーバって構成の自由度が高すぎて、

それってvSANで大丈夫?みたいなことまで同時に考えておかないと

いけないということに課題があります。

 

人間、そんなに賢くなくて、1個ずつバラバラに考えるのは出来ても

あっちとこっちをどう組み合わせるとイイ感じになるのか、は難易度高く。

そのバランス感覚、これがSIerとしての力の見せ所、なのですよね。

 

HCI全盛な時代に今更vSAN怖くないですか?という質問をされたので

不安ってわからないものに対する正しい反応だと思うので、改めて

勉強してみようかなと思った次第。

 

ところで。SSDの容量がドンドン増えていっているので、

いま時点の容量/価格を比較してみた。(HPE DL380 gen10)

 

 

2.4TB 10krpm SC 2.5 型 12G SAS 512e DS ハードディスクドライブ 280,000 円

HPE 800GB SAS Mixed Use SFF SC PM6 SSD 284,000 円
HPE 1.6TB SAS Mixed Use SFF SC PM6 SSD 512,000 円
HPE 3.2TB SAS Mixed Use SFF SC PM6 SSD 862,000 円
HPE 6.4TB SAS Mixed Use SFF SC PM6 SSD 1,550,000 円

 

800GBSSDと比べれば、3分の1の容量になってしまう(逆に言うと3倍高い)けど、

6.4TBSSDと比べれば、価格は5.5倍だけど2.6倍も高集積にできる、

2倍くらい高い計算にはなるので、お得感はまぁまぁあるんではないかと。

 

それはさておき。vSANのお勉強でしたね。

 

vSANと言えば、AllFlushとHybridがあります。

キャッシュディスクとキャパシティディスクにどれを選ぶか、という

頭の痛い問題があるのですが、AFとHYでは考え方が異なります。

 

HYだと、キャパシティの10%くらいを用意しましょう、と言われます。

AFだと、キャッシュディスクは気にしなくていいと言われますが、

実は600GBまでしか使わない仕様になっています。

 

 

vSAN6.5のリリースノートには明確な記載はありますが、

それ以降のリリースノートには記載がない… ものの、

サイジングを行うKBではバッチリ記載があります。

kb.vmware.com

 

>オール フラッシュのキャッシュ ディスクは 600 GB に制限されているため、
>600 GB を超える SSD を使用しても追加のメモリは使用されません。

 

それ以上を搭載したら無駄になってしまうか、というとそんなことは無いようで、

IOが激しいと劣化が進んでしまうSSDの寿命を延ばすように利用してくれる

仕組みは(もともとSSDには)搭載されているようです。

 

 

www.seagate.com

 

かいつまんで要約すると

・ハード ドライブはセクターにデータがあるかどうかを気にしないが
 SSDはページのブロック全体を一度に消去する必要があるためページの消去は複雑
・ホストがアドレスに再書き込みする場合、SSD は実際に別の空白ページに書き込み
 次に論理ブロック アドレス (LBA) テーブルを更新。
・ガベージ コレクションと呼ばれるプロセスを定期的に実行

  ← まあこの辺はSSD常識の範囲。

 

・ストレージのGiB、GBの歴史から、SSDはメモリなんだけど7.3%多く余裕があるw
 バックグラウンド処理の予約領域として活用してる。(けどギリギリは遅くなる)

  ← 確かにそれを活用しない手はないですな。

 

★実際には、SSD のパフォーマンスは、使用率が約 50% に達すると低下し始めます。

★メーカーは 128GB のうち 28 を予約し、結果として得られる構成を 28% の
 オーバープロビジョニングで 100GB SSD として販売する場合があります。
 これ(28%)もバックグラウンド処理の領域として使う。

 ← だから800GBとか十進区切りな容量で売ってるのか(不確かな情報)

 

・オーバープロビジョニングの量が増えると、パフォーマンスが大幅に向上する

 ← (DuraWriteは理解できず・・・)

SSD は、データのどのブロックが無効であり、新しいデータに置き換えることが
 できるかをネイティブに認識していません
・オペレーティング システム (OS) が以前に使用された場所に新しいデータを
 保存しようとした場合にのみ、SSD は特定の場所に無効なデータが含まれて
 いることを認識します
・TRIM を使用すると、不要なデータが含まれるようになったページについて
 OS が SSD に警告し、無効としてタグ付けできるようになります。
  ← 妄想ですが、PureStorageが言っているのはこのあたりなのかもしれん。

    PurityOSがFlashをコントロールしているって言われてみるとちょっと納得。

 

 

この記事は、SSDの勉強にはなったんだけど、で、結局vSANのキャッシュディスクは

このオーバープロビジョニング領域として使うんか?というのはわからなかったです。

 

ということで、vSAN改め、SSDの勉強で終わっちゃいましたが、

今日は、この辺で。